リモートワークの普及は世の中をどう変えるのか

コロナ禍の世の大きな変化として、日本人の誰もが上位にあげるもののひとつが「リモートワークの普及」ではないだろうか。
数字を根拠に「テレワークはマスコミが話題にしているだけで、実際にはさして普及していない」と主張する記事も見掛けるが、それでもかつては耳にしたことのない「テレワーク」だの「リモート飲み」だのといった言葉に、世の潮流の大きな変化を感じた人は少なくないと思われる。

フリーランスワーカーとしての実感から予想する流れ

筆者は折しも昨年末に「人生をやり直す」という一大決心をして勤め先を退職。
この春より「入学から卒業までネット上ですべて完結」を売りにした大学の通信教育学部に入学した。
同時にクラウドソーシングサイトを利用してフリーランスワーカーとなり、その流れから、いくつかのネット公開講座などを受講する機会があった。
まさに今回のリモートワーク流行の恩恵を受ける形で生活をしている訳だが、その中で「これからはこうなるのでは」と非常に強く感じたことが2つある。

まずはギグエコノミーが台頭する

まず強く感じたのがギグエコノミーの台頭という流れだ。
「ネット環境とちょっとした知識やアイデアがあればそれをお金に変えられる」クラウドソーシングを利用した働き方は、本業副業を問わず増えていくのではないだろうか。
クラウドソーシングサイトが整備され、認知度もあがり、依頼案件は順調に増加していると聞くし、「コロナのせいで外に出られないけど時間はある」という受注者も増えていると思われる。従来ならば専属のクライアントの仕事しかしなかったような単価高めのフリーランスまでもがコロナ禍で仕事を失い、クラウドソーシングサイトに流入してくるようになれば、依頼者はより安く高品質な成果を得られることにもなるので、今後利用者はさらに増えるだろう。

場所に縛られない働き方で地方が再興する

次に考えたのが自然回帰からの地方の再興という流れである。
ネット環境さえ整っていればどこにいても仕事ができるのであれば、コロナ禍中でも満員電車で危険な通勤をしなければならないといった、都市ならではの問題や高額な住宅ローンを避けて、住関連の費用が抑えられる地方に戻ろうという傾向が強まるのではないだろうか。コロナ禍中の傾向として、キャンプやBBQといった野外活動への憧憬が挙げられることにも注目したい。
実は筆者はIターン組なのだが、このコロナ禍で何より大きく感じているのが「自然が身近にあるっていいな」、この一点なのである。
コロナ禍で先が見えない不安や自粛生活に疲れた気持ちを慰めてくれる最たるもの、それが変わらぬ自然の営みなのである。人間世界がどうであれ、変わらず飛び交う鳥たち、咲き誇る花、新緑の芽吹き。それらに癒やしを感じた時、きっと皆が考えるのは「自然回帰」という言葉のはずだ。
ただ、自然回帰とは言っても、都会での便利な生活に慣れた人々が急に過疎化の進んだ地方で生活するのには抵抗があるかもしれない。そこで注目されるのが、大都市に比較的近く、海山川といった自然に恵まれている地域であろう。
アフターコロナでは、そういった地域への移住が流行り、地方の経済が新たな局面を迎えるのではないかと思うのである。

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